少し早めの歳末風景を
とき:令和5年12月5日(火)
吟行地:大阪木津卸売市場・大国主神社
句会場:天王寺「贔屓屋」
12月5日(火)9時15分、大阪メトロ御堂筋線大国町駅に9名の参加者が揃い、まずは駅より3分程の「大阪木津卸売市場」へ。
広い敷地に、魚介類や青果等の店舗が160もあるという。
入口の自動ドアを抜けると、通路にはみ出さんばかりの大量の白いトロ箱が目に飛び込んで来る。この時間、先月あたりは、ひと仕事終えた安堵感漂う店舗や、そろそろ店じまいをするところも多かったが、やはり12月。まだまだ少ないとは言え、客足は途絶えることなく、特にリュックを背に、海外からの旅行者の方が列をなして、高級食材を買い求められ、店員さんも英語混りでにこやかに応対される光景が目につきました。
私たちも、旬の鮪、鰤、ずわい蟹、河豚などの超一級品の立派な姿と値札を見比べては溜息をついておりました。
10時半を過ぎたころ、雨予報の出ている空模様も気になるので、次の吟行地「大国主神社」へ。
国道26号線に面したこじんまりした神社で、鳥居横に「木津の大国さん」と大書され、ますます親しみを増す宮です。祀られている大阪七福神の一柱「大黒天」は珍しい木彫りで、満面笑みを湛えられ「狛犬」ならぬ「狛ねずみ」がほっこりとさせてくれました。
境内は木津川の開拓工事に尽力し、大阪繁栄の礎を築いた木津勘助の銅像、釈超空折口信夫の歌碑もあり、色鮮やかな橙が曇天に際立っていました。
(記 早川節子)